pinotannのブログ

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子宮筋腫体験記(2) 婦人科の総合病院で最初にいわれたこと

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 予約した病院は、ターミナル駅から歩いて数分という便利な場所でした。

10階建ての中規模の建物でした。玄関ホールの吹き抜けに青いステンドグラスがあって、落ち着いた光をおとしていました。

 ここで治療したら、生理の激しい出血による貧血が治る、また元気になれる、と思って、なんともいえない安心した気持ちになっていました。

 診察の前に、尿、血液、エコーなどの検査をします。診療科目に関係なく、流れ作業のように検査専門のフロアをまわると、一通りの検査が終了するという、合理的な仕組みでした。

 診察室に入って医師と対面しました。初対面の印象は、明るくて親切そうなお医者さん。年齢は30代半ばか後半くらいで、白衣の袖からけむくじゃらの腕がのぞき、ぬいぐるみのクマのようなかわいらしい顔立ちをしていました。

 わたしより一回りくらい年下に見えて、「若いな」とちょっと不安がよぎりました。あまりベテランすぎると、医学などの知識が古いような気がするし、若すぎたら、経験がたりないのではと心配してしまいます。理想は脂がのっている感じの40代ですが、まあ、仕方がありません。

 先生はカルテに書き込みながらわたしの年齢を見て「48?」と驚いた声を出しました。その言い方が無邪気なのであまり嫌な感じがせず、「うん。そうだよ。それがなにか」といった意味で黙ってうなずきました。

 患者ひとりひとりに興味を持って接している様子が伝わって、とても暖かい感じがする先生でした。

 そのあとは、この病院へ来るまでの経緯を聞かれ、検査結果を見た後で医師は、

「子宮が倍くらいに大きく伸びていますね。すぐに手術するという先生もいると思いますよ。まず、MRIをとりましょう。そうすると全部わかるから」といいました。

 筋腫が大きいことは、近所の婦人科の先生もいっていたので知っていたけれど、手術と聞いて急に足がすくむような不安を覚えました。

 とにかく、MRIをとってから診断するというので、手続きをして帰宅しました。

 

 帰宅してから、ネットで医師のプロフィールを調べました。難関大学を出ていること、大学病院や住宅地の医院でアルバイトしていることなどがわかりました。ほかに、癌についての研究論文も出てきました。まじめな仕事ぶりがうかがえます。

 感じのいい先生だし、信頼していいのではないかなと思いました。

 

 そのほかに、書店で子宮筋腫についての本を読みあさりました。そこには、治療法は色々あると書いてありました。手術をするにしても、腹腔鏡手術などの最新の技術を使うと、それほどからだに負担がかからずに筋腫をとることができる、と書いてありました。

 

 わたしは、何年も鉄剤を飲んできたので、専門病院でもまた別の薬を処方してもらったら、外科的な治療をしなくても閉経までしのげると思っていました。貧血さえなくなればいいんだもの。

 医師は手術の可能性をほのめかしたけれど、手術といっても腹腔鏡手術なら2㎝くらいおなかに穴をあけるくらいだし、まあ最悪それはしょうがないかなあと、暗い気持ちで理解しました。