pinotannのブログ

消費の覚え書きと世間話です

文化服装学院のファッションショーは、見ごたえがあります。

文化服装学院は、

JR新宿駅前の甲州街道を笹塚方面に歩くきれいなビルにあります。

最初は学校ってしらなかったのですが、

前を歩いている若い子たちのかっこうがおしゃれなので、

「なにかなー」とあたりをみまわすと、

「あ、服飾の専門学校があるんだ」とわかります。

 

とくべつ上等のものを身に着けているのではないのですが、

若い人らしく、こだわりのセンスを見せる凝ったかっこうの人が多くて、

通りすがりにちらちら見ていても面白いんです。

最新の流行りも感じられます。

 

毎年11月3日から学園祭をしていて、

大きな看板とか屋台が出て、バザーなども大盛況なので、

なんの関係もないのですが、毎年のぞいています。

バザーも、開始と同時にほとんど売り切れるような人気です。

そりゃあそうです。

プロを目指している学生が手作りした洋服とか帽子とかが、

材料費くらいの値段で買えるんです。

わたしも並んでエプロンとか、つけ襟とか買いました。

丈夫でかわいくて、使うのがもったいないような仕上がりです。

 

そのうちに、この学園祭のメインはファッションショーだということに気が付きました。これも、9時30分に並んでチケットをもらったら無料で見えるのです。

来ている人たちが若者だけではなくて、

親子連れのようなファミリーが多いのも、この学園のすそ野の広さを感じさせます。

アジアからの留学生も多いみたいです。

ショーは音響も映像もすべて学生の手作りとのことですが、

一流メゾンのファッションショーみたいな本格的な仕上がりです。

 

 

 

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毎年、8から9グループが、それぞれ与えられた生地を使って服を作ります。
生地などの素材はメーカーから提供されるらしい。
1つのグループが同じ生地をモチーフにして、
10個くらいの服をデザインして、それを着たモデルがランウエイを歩きます。

ショーは音響も映像もすべて学生の手作りとのことですが、

有名ブランドのファッションショーさながらの本格的な仕上がりなんです。

 
ショーは1つのグループにつき2~3分で、全部見終わっても30分くらいです。
ホールは常に満席で立ち見も出ます。
グループごとに善し悪しが感じられる気がします。
観客の写真のシャッター音が多いグループと、そうでもないグループがあるのです。
 
稚拙なところもあるのですが、とにかく若さのパワーがすごいです。
音楽とかライトなどの演出も素敵で、
夢中でこれは良いとか、このデザインには無駄なラインが多いんじゃないかとか、
自分なりに評価したりするのも楽しいです。
 
今年、印象に残ったものは3つです。
1つはデニムを使ったドレスのグループ。
デニムはワークウエアに使われますが、色の落ち具合の 多様さとかをみると、
ニムファンが多いことも理解できます。
今回はデニムをセクシーかつドレッシーな服にしていて、才能を感じました。
 
2つ目は頭に銀のシャンデリアのように大きな飾りを付けたドレスのグループ。
これは色がデニムに続いて青系統のふわっとしたドレスで、
風にふわふわと揺れる様子がドラマチックで、
見ていてわくわくするのでした。
 
3つ目はサカイというブランドの影響を感じさせる服でした。
サカイはしっかりした生地とふわふわした生地を組み合わせて、
新しい洋服の形を作ったデザイナーです。
伊勢丹にも売り場があります。いつみても個性的な服が並んでいます。
 
 
年によって違いますが、今年は特に服に男女の違いがなくなってきたと感じました。
女の子がパンツス ーツを着るようになってから、
男の子もスカートみたいな形のパンツをはいていたりします。
こういうのは、現代が男女の違いがなくなっていることと同期しているようで、
興味深いです。
 
 
学生の作ったものですが、
見ているとファッションは日本の産業の一つだなあと痛感します。
ビジネスになりうるものだし、夢もあります。
 

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 ふだん若い人と触れ合うこともないのですが、
こういうのを見るだけでも元気になります。
また来年も行くつもりです。